2月21日(土)22日(日) フューレン・コーディネート試聴会! |
開催中は、1度目の講演の時はお客様が試聴室に入りきらず、2回目までお待ちいただくほどの大盛況となりました!
ご来店誠にありがとうございました。

今回登場したメーカーは、ドイツのOCTAVE社と、スイスのPIEGA社、オーストリアのBRODMANN Acoustics社の3社で、なかでもBRODMANN Acousticsは今回が初登場となりました。 このメーカーは、本来はピアノを手掛けていたこともあり、ピアノメーカーの名門「ベーゼンドルファー」から分離独立したメーカーです。ピアノ製造における経験は、スピーカーにおいても活かされており、表面の仕上げや、スピーカー内部に吸音材等を一切入れない独特の設計法などとして結実しています。

PIEGAは、スイスで2人の創設者によって設立されました。設立当初から、同軸リボン型のツイーターに強くこだわったスピーカー設計を続けており、反応が早いツイーターに対して、ウーファーをいかに追いつかせるか、という大きな課題を克服すべく試行錯誤を続けて来ました。そしてようやく大きな成果を見たのが、今回登場した「Coax 10.2」です。

これら2社のスピーカーは、対照的なサウンドを聴かせてくれます。BRODMANN AcousticsのVC2は、聴き疲れしない、優しい音が特徴的でした。ピアノを再生すれば、一つ一つの音が粒のように泡立ち、弦楽器を再生すれば、その音が澄み渡るように響きます。管楽器を再生すれば、まるで口元の息遣いが感じられるかのように描写してくれます。そして最も印象的だったのがパイプオルガンの音でした。スピーカーの構造が似ていることから、朗々と響きわたる壮大な音となっていました。また、アナログレコードを再生すると、素朴で味わい深い、生々しい音が再生されました。
こちらとは対照的に、PIEGA のCoax 10.2はキリッとしたサウンドが印象的でした。弦楽器は弓の感触が強く伝わる、艶のある音で、アカペラを再生すると、一人一人をしっかり描きながら、適度にまとまった仕上がりを見せてくれました。管楽器やチェンバロのような金属製の楽器が、特に写実的で力強く再生されていました。

独自の世界を構築するBRODMANN Acousticsの話題が絶えず、「アナログレコードの音は特に良い」とのお褒めの言葉が相次いだ、賑やかな試聴会となりました。かつてのアナログプレーヤーを懐かしみ、ご自宅でまたゆっくり聴いてみたい、という方が多くおられました。